2007年 07月 15日
美食会@吉野
美食会@京トスカーナ編に続く、
美食会遠出企画第二弾は奈良吉野。
眠い目をこすって早朝集合したメンバー達と共に
車を走らせ、一路目的の店がある東吉野へ。
特に渋滞もなく予想よりかなり早く着きそうだったので、
道中にある「丹生川上神社」に立ち寄りました。
境内には「叶 大杉」という千年杉の大木が。
幹に触って願いを唱えると神様が聞き届けてくれるそうです。
人が触る部分はまるでマホガニーのように艶やか。
ご神木らしく堂々とした姿。
大杉の横には御神水。
ビロードのように美しい苔の緑。
まだ時間があったので「ふるさと村」
にも行ってみました。
ここは昔の小学校を利用した宿泊施設や
温泉、キャンプ場を備えた複合施設です。
夏休み前で人も少ないこの時期、
のどか〜な空気が流れていました。
山の緑と川のせせらぎでマイナスイオンを
しっかり身体の中に取り込んだ後は
ようやく本日の目的にお店、
「リストランテ・ロアジ」に到着です。
目印はよーく見ておかないと通り過ぎてしまうような
手描きの看板。
7〜8年前から行きたいと思っていたこのお店、
「サバティーニ」→フィレンツェ→「アルポルト」と
修行をされた永松シェフが'94年に奥様と共に東吉野に移住し、
真のスローフード&スローライフを実践しながら
自家製野菜と地物の食材を使ったイタリア料理を
提供する完全予約制のリストランテ。
4組分しか席がないので
予約が取れない事でも有名なお店ですが
今回幸運にもすんなり予約をとる事が出来ました。
それにしても・・・
ナビがなければまず迷うような奈良の山奥に
よくぞこのようなレストランを構える決意をされたものです。
店の裏手には可愛いワンちゃんがボケ〜ッと。
訪れたのはランチタイムでしたが、
せっかくなので夜のメニューを出していただきました。
ナイフ&フォークレストは川の小石。
素朴なテーブルコーディネート。
可憐な野の花がテーブルを彩ります。
お店の中心にある薪ストーブもいい感じ。
店内はコテージ風。
乾杯のスプマンテは「BERLUCCHI」。
さくらんぼが入ってました。^^
一品目は突き出しに出て来た
「ドライトマト、トマト、黒オリーブのマリネ」。
ドライトマトの味が驚く程濃厚。
次は焼きたてパンがどっさりと。
あつあつほかほかのパンはどれも美味しい♪
写真はありませんが一緒に出て来た
「大和地鶏のレバーパテ」もふわり軽い口当たりとコクで激ウマ。
パンを食べ尽くしたい衝動を抑えるのが大変でした。^^;
前菜その1/「夏野菜のカポナータ」
前菜その2/「パルマハム&メロン、自家製マスカルポーネ、
グリーントマトのジャム、ナスタチウム添え」
前菜その3/「冷製トリッパのガスパチョ仕上げ」
通常のトリッパはしっかりと煮込みますが、
これはあえてさっと火を通しただけで
トマトソース代わりにガスパチョ・ソースを合わせた面白いもの。
写真を撮り忘れましたが・・
魚料理/「鮎のポアレ、トリュフ塩添え」
じっくり30分程魚自体から出る油だけでポアレされた
鮎は、全く臭みがなく香ばしく非常に美味でした。
パスタ/「トマトとナスのスパゲッティ」
肉料理は3種類から選べました。
その1/「松坂牛のグリル」
その2/もち豚のピカタ
その3/夏鹿のグリル、バルサミコソース
どの肉料理も美味しかったですが、特に夏鹿が素晴らしかった。
秋のジビエの時期に比べると独特の獣臭が少なく
肉質も柔らかく、ソースとの相性も抜群。
普通は秋にしかいただけない鹿ですが、
この時期は害獣駆除や仕掛けにかかってしまった
鹿だけが食肉として流通するそうです。
デザートその1/「バジルのソルベ」
バジルとミントの爽やかな香りが
満腹の胃袋を優しく鎮めてくれました。
デザートその2/「桃のスープ」
ほのかに甘い桃のスープの中には吉野葛、黒豆、
巨峰、さくらんぼ、すももなど果物がふんだんに。
この日は会のメンバーJちゃんのお誕生日会も
兼ねていたので、Jちゃんのお皿はメッセージ入り。
パルミジャーノのプチケーキも出ました。
チーズの味が濃厚で美味しかった。
最後はエスプレッソで〆。
自家製野菜と地元でとれる季節の食材のみに拘った料理は
どれも食材本来の味や香りを活かした控えめな味付けと
調理法で、際立った特徴や演出はありませんが、
食べ進めるほどにしみじみと
「あぁ、美味しいなぁ」と感じる料理です。
どんな食材でも気軽に手に入る昨今、
あえてこのように不便な場所で手間ひまかけて食材を育て、
時間をかけてほんのわずかなゲストの為だけに
心を込めて調理する・・・
その姿からは私の大好きな美山荘と同じ精神を感じました。
美山荘もそうですが、ロアジの料理も
舌というより心と身体が喜ぶ料理だと思います。
食事の間中、窓から涼やかな風が舞い込んできました。
目の前の川では釣り人が熱心に鮎釣りする姿が見えます。
店内はあちこちに色んなモノが置いてあり、
オシャレなインテリアとは言いがたいのですが、
オーナー夫妻の人柄を感じさせる温かな雰囲気が伝わります。
店内の半分は開放的な厨房。
お店の外観。
シェフはアルファ・ロメオがお好きだそう。
これから畑に植えられる野菜たち。
お店に隣接する畑。
食べきれなかったパンをお土産に包んでもらい、
大満足、大満腹でロアジを後にした私たちが
次に向かったのは世界遺産の「金峰山寺」。
層入母屋造り、桧皮葺きの国宝「蔵王堂」。
もうひとつの国宝「仁王門」。
参道にある「陀羅尼助」。
ダラスケ丸は正露丸のような丸薬で有名です。
吉野といえば和紙でも有名。
威風堂々の国宝を拝んだ後は参道沿いにある旅館
「宝の家」さんのロビーラウンジにて絶景ティータイム。
こちらの美人女将がsumicatちゃんのお母様の同級生
というご縁で、図々しくも駐車&お茶にお邪魔してしまいました。
本当にお世話になりました。m(_ _)m
次回はぜひ桜の時期にお邪魔したいと思います。
帰りは「七曲坂」の満開のあじさいを愛でながら
のんびり帰途へ。
メンバーの皆様、楽しい一日でしたね。
おつかれさまでした〜!
by izola
| 2007-07-15 17:50
| グルメ