2014年 09月 06日
草喰なかひがし/'14 長月
9月入って朝晩の風が秋めいてきました。
今年は雨の多い夏だったので、夏気分を満喫しないまま
秋を迎えてしまうのはちょっと寂しい気持ちです。
初秋のなかひがし訪問。
花も暖簾も室礼も、すっかり秋仕様。
秋といえばお月見シーズン。
芋名月にちなんで、瑞々しい芋の葉に薄をあしらった器で八寸が登場。
編ほおずきの中には銀杏に挟まれた味噌漬け卵黄。
この美、この感性、この情緒。
白ワインはグレイス甲州のフラッグシップワイン、
「キュヴェ三澤 明野甲州2013」。
今年の英ワインコンクールで日本ワイン初の金賞をとったそうです。
乾山写しの市松鉢に入っているのは干しえび出汁で炊いたイタチ胡瓜に
アカヤマトリダケ(セップ茸)のペースト&マイクロキュウリ。
糸蜻蛉が飛ぶ漆椀は焼き秋茄子と茗荷がたっぷり入った合わせ味噌椀。
合わせ味噌の配合と濃度の加減が絶妙。
去年のうるかを塗って炭火でこんがり焼き上げた風干し鮎。
これがもう、美味しいのなんのって。
ヴォー・ペイサージュのなかひがしラベル「然」。
秋の鮎には赤がよく合います。
重陽の節句にちなんで菊型の器に盛られた鯉の洗い。
たっぷりの二段葱の下は滋賀のすっぽん、冬瓜、生姜豆腐。
滋賀ですっぽんがとれるなんてしらなかった。
漆椀の中は満月が映り込んだ海に飛び込むカワセミ。
大正時代のものだそうです。
そろそろ煮えばなタイム。
ふくよかで甘い白米の香り。
いつもの鯖のなれ鮨の代わりは鮎を丸ごとすり潰して蒸した鮎のムース。
昆布出汁で炊いたイタリアントマト、ナイアガラワインと共に。
野菜の炊き合わせはモミダケ、オクラ、もぎなす、ずいき、
小豆を射込んだ蓮根。
鰻の白焼き。
添えられた摘果みかんのジャムが美味しかった。
金糸瓜とモロヘイヤを合えたものに梅酢漬けのオクラの花と
梅紫蘇ムースが乗ったさっぱりした口直し。
今回もぽんぽこりん。
野菜の小鉢とお漬け物
この日はパリにもNYにも行かず、恋に痺れました。(笑)
(鯉の醤油漬け&山椒)
水菓子
今月も安定のオヤジギャグと美食でとても楽しい一夜でございました。。。
by izola
| 2014-09-06 18:22
| グルメ