コートダジュールの宝石/29

<国立ピカソ美術館/陶芸美術館>


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陶芸の町として古い歴史を持つ
ヴァロリス・ゴルフ-ジュアンは、
1947〜55年までピカソが滞在して
多数の陶芸作品を創り上げたことにより
一躍世界にその名が知られるようになりました。






美術館は16世紀に建てられたヴァロリス城の中にあります。
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とても小さな敷地です。
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外壁にはまるでロボットのように見える陶板画。
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同じ城内に国立ピカソ美術館
陶芸美術館/マニエリ美術館があり、
ピカソ美術館にはピカソの皿、壷などの陶芸作品と
ポスター、石版画などが飾られています。

ふっくらと丸みがあり自由なフォルムと色使いの
ピカソの陶芸作品は、どの作品からも陶芸という新しい
表現方法を見つけた喜びが溢れ出ていて
見ているだけで楽しくなります。

そういえばピカソを好きになったのはパリのマレ地区にある
ピカソ美術館(塩の館)で見た陶器作品がきっかけだった
ということを思い出しました。

*ここも残念ながら撮影禁止でした。
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陶器美術館/マニエリ美術館では
この地方の伝統的な陶器や
現代作家の陶芸作品等を見ることができます。
こちらも規模は小さいながらも様々なアーティストの
陶芸作品を見る事ができるので、
陶器好きには楽しい美術館だと思います。
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そして敷地内に隣接する礼拝堂では
1952年に製作されたピカソの傑作
「戦争と平和」を見ることができます。
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ドーム状になった礼拝堂内部の壁の向かって
左側は「戦争の悲惨さ」、
右側には「家族の平和」、
正面突き当たりの壁は「世界各国の平和共存」
を現した絵が描かれています。

空間全体を使って大胆に描かれた壁画は
ピカソらしい迫力あるタッチと構図、
わかりやすいモチーフと色使いで見る者に衝撃を与えます。

私個人の正直な感想としましては、
マドリードで見た「ゲルニカ」から流れ出ていた
あまりにも激烈なオーラに比べると、
この作品からそれほど強い感銘は受けませんでした。

ですが、
70歳を超えたピカソがこれだけの規模の作品を描き切る
精神力と体力だけでも多いに尊敬に値します。
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陶芸の町というだけあってこんな可愛いテラコッタの
ポットをあちこちで見ました。^^
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この町は美術館目的だけの滞在でしたので、
町中を散策できなかったのが心残りでした。
時間があれば陶器のお土産物等
魅力的なモノや風景がたくさん見つかりそうです。


* * * * *


これにて長らく続いたコートダジュールの村巡り編は
終わりました〜。


あとはホテル編が少しと帰りの飛行機編が残っておりますので、
もう少しだけおつきあいくださいませ。☆
by izola | 2007-01-27 19:40 | コートダジュール2006

旅は心の宝石箱