カテゴリ:トラベル(海外)( 4 )

青の想い出、時の流れ

先月号のポルトガル特集の「FIGARO」を
買ったまま読んでいなかったので、先程パラパラと見ていたら、
一昨年ポルトガルを旅した時に泊まったポウザーダ(国営ホテル)が
見開きで載っていて一気に想い出が蘇ってしまいました。

ポウザーダとは歴史ある城や修道院を改修して国が経営するホテルです。
紹介されていた「ポウザーダ・ライニャ・サンタ・イザベル」は
お城を改修したホテルでしたが、まるで美術館のような重厚で趣きのある
建物とアンティークの調度品がとても素晴らしく、中世の貴族はこんな所に
住んでいたのだなぁ・・と、ちょっとお姫さま気分に浸りました。

写真はポウザーダの屋上からの眺めと隣接する教会の内部↓
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ポルトガルといえば陶器で有名ですが、教会の写真のように
青い絵付けタイルで壁面を装飾した素晴らしい「アズレージョ」をあちこちで
見る事が出来、青好きの私にはとても目の保養になりました。
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絵皿もこのような美しいブルーの模様が描かれたものがどこに行っても
たくさん売られていて、持って帰りたい衝動に何度もかられましたが、
こういう絵皿は焼きが甘く割れやすいので写真に撮るだけで我慢しました。

ポルトガルはずーっと田舎巡りをしていましたが、どこも中世のまま
時間が止まったかのようなとても落ち着いた穏やかな空気が流れていて
同じ時間でも日本に居る時とはこんなに体感で違うものなのかと思いました。

きっとここは100年後に訪ねても何も変わっていないんだろうなぁ・・・。
by izola | 2005-01-23 22:38 | トラベル(海外) | Comments(2)

旅の感動 vol.2

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昨日に引き続き、今までの旅の中で感動した芸術について。

絵画の分野で最も感動したのは
マドリードのソフィア王妃芸術センターに所蔵されている
ピカソのキュビズムの最高傑作『ゲルニカ』です。

目にした瞬間に、これに関しては描いた人を好きか嫌いかなどの問題ではなく
人類として見ておくべき絵画だと思いました。

ゲルニカという小さな村を襲ったスペイン内戦の悲劇を3.5m×8mの巨大な
カンヴァスに描いたこの作品は、戦争の不条理や暴力性を厳しく告発しており、
作品のサイズの大きさにも驚きますが、それ以上にこの作品を通して感じる
ピカソの怒りのパワーの大きさに驚きます。

ヨーロッパの美術館にしては珍しく、作品から5m近く離れた位置でロープが
張り巡らされており、作品に吸い寄せられるようにロープから身を乗り出して
見ていた私は2度も警備員に注意されてしまいました。

これこそが、目の前でみるべき作品なのに!!
でも、ひょっとしてあまりのパワーの強さに、間近だと見る人間の精神を
蝕んでしまうのかもしれない・・・。
そんな事すら考えてしまう程の強烈なオーラを持った作品です。

マドリードに行かれる機会があれば、なにをおいてもぜひ見て下さい。
他のピカソ作品をなにひとつ目にすることがなくてもこれだけは見て欲しい。
見て、作品の放つメッセージを心で感じて欲しい。
そう思います。

でも、機会があれば他のピカソ作品もぜひ見て下さいね。
一番オススメなのは、パリのマレ地区にある「ピカソ美術館」です。
「塩の館」と呼ばれる邸宅の中にピカソの全時代の作品がとてもわかりやすく
分類、展示されています。

ここを訪れるまでピカソには全く興味がありませんでしたが、
デッサン、絵画等の平面から陶芸などの立体作品まで、あらゆる分野で才能を
発揮していた彼の作品に触れているうちに、ピカソが奇抜なだけの天才なの
ではなくきちんとした下地のある優れた芸術家であるということがよくわかり、
とても好きになりました。

バルセロナにある「ピカソ美術館」にも大量のデッサンが展示されていますが、
どれも非常に優れたデッサンで、基礎力がこれだけしっかりしていたからこそ
あれだけの様々な作品を生み出すことが出来たのだと理解できました。

「本物だけが真実を語る。」
このような作品に出会う度にその事を強く強く感じます。
by izola | 2004-11-02 23:51 | トラベル(海外) | Comments(4)

旅の感動

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旅に出ると色んな景色や物や芸術や出会いに感動します。

そんな中でも絵画・芸術の分野で今までで最も感動したのは
ニース郊外のヴァンスという小さな町にある、アンリ・マチスが最晩年に手掛けた
「ロザリオ礼拝堂」(写真)。

マチスは高校生の頃から敬愛していて、ニースにある「マチス美術館」と
ヴァンスの「ロザリオ礼拝堂」にはいつか必ず行こうと心に決めていました。

マチス美術館はニースの街からバスで20分くらいの山手にあり、
美術館の中はマチスのアトリエを模した部屋がいくつもあって、
美術館というよりは彼の家に絵を見せに来てもらっている・・という感じで
とても温かな雰囲気に溢れた素敵な美術館です。
ここには運良く2度訪れる事ができました。

ヴァンスにある「ロザリオ礼拝堂」は拝観できる曜日が決まっています。
ニースからバスで約1時間の郊外の町で、バス停から徒歩で10分程山手に
上がって行くと斜面に貼り付くように小さな小さな礼拝堂があります。
マチスが手掛けたのでなければ、おそらく地元の人しか訪れることのないような
本当に小さくて可愛い礼拝堂です。

本当にここがあの有名な礼拝堂?と思いつつ小さな門をくぐり、
階段を降りていき、礼拝堂の中に一歩足を踏み入れた途端、
眩しい程の光りに包まれた礼拝堂のステンドグラスが目に飛び込んできて
その光景のあまりの美しさに、しばし呆然と言葉もなく立ち尽くしてしまいました。

それは無神論者の私が思わず跪いてしまいそうになるほど神秘的な力があり、
イタリアのドゥオモなどから感じるような「荘厳なる神々しさ」ではなく、
一瞬で心を射抜かれるような、ここに来たら自分と向き合わずにはいられない
ような、そんな不思議な力を感じる空間でした。
マチス自身も、この建物には「光」が最も重要な要素と考えていたようです。

30坪程の決して広くない礼拝堂の中は祭壇の右壁面には白いタイルに黒のデッザン
で描かれた「聖ドミニコ」「聖母子」「十字架への道」が飾られ、
左壁面には一面に青・緑・黄のガラスのみで構成されたステンドグラス。
何の装飾も施されていない祭壇とベンチは粗末ともいえる程のシンプルさです。

何の説明もいらなくて、ただそこに身をおいた瞬間に、それを目にした瞬間に
心にダイレクトにメッセージが飛び込んで来る・・そんな素晴らしい空間です。

自分の最晩年に、もう一度訪れてみたい場所。
by izola | 2004-11-01 19:41 | トラベル(海外) | Comments(6)

旅の思い出 vol.1

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旅の一番の愉しみと言えば、やはり「食」ですよね〜

どの国にもその土地ごとにおいしい食べ物とお酒があり、
食べ方や調理・演出法などに独自の文化が現れていて
どこへ行っても食事の時間は楽しみです。

旅に関するエピソードは星の数ほどありますが、その中でも食にまつわる
面白い話はいっぱいあります。

6〜7年前に友人と二人で
「おいしいイタリア料理とワインを心ゆくまで堪能する♪」
というテーマを掲げて、ミラノ〜フィレンツェ+ニースを旅しました。

イタリアに詳しい知人からおいしいレストランと飲んでくるべき
イタリアワインの情報を聞き出し、雑誌FIGAROのイタリア特集号の
切り抜きを握りしめ、朝から晩までひたすらおいしいものを求めて
歩き回り、毎晩喉元まで料理とワインがいっぱいになるまで
飲み食べました。(幸!)

その中でもとても思い出に残っているのがワインにまつわる幸せな話。

持って行ったFIGAROの記事の中に、フィレンツェからバスで2時間程の郊外に
「FONTODI」というワイナリーの事が小さく載っていました。
トスカーナのワイナリーの中でもとても上質なワインを造る事で有名な
ワイナリーという紹介がされていたので、これはぜひ訪れてみなくては!
と勢い込んでバスに乗りこみ、何とか辿り着いたのはいいですが、
そのワイナリーは一般公開している所ではなく、レストランも売店もない
本当のワイナリーだったのです。

そんな事も知らずに敷地内をうろつく怪しい東洋人2名を見てワイナリーの
人もさぞかし驚いたと思うのですが、そこの娘さんが出てきて
「あなたたちどうしたの?テイスティングがしたいの?」
と優しく聞いてくれたので、私達は「うんうん♪」と頷いて事務所に入れて
もらう事ができました。

そして、次にワイナリーの広報を担当されているらしいお兄さんが現れて、
そのワイナリーで造られているワイン1種類ずつ全てをわざわざ抜栓して
テイスティングさせてくれた上に、全てのワインについて使われている葡萄品種
とその配合や飲み頃の温度について、ゆっくりと分かりやすい英語で丁寧に
説明してくれました。
これには本当に感激しました。
正体不明の日本人にここまで親切にしてくれるとは。

このファミリーは本当に自分達のワインと、このトスカーナの土地を愛して
いるんだなぁということがひしひしと感じられました。

甘えついでに「ここのワインを買って帰りたいんだけど・・・」
とお願いすると、快く「いいよ」と言ってくれたのでしっかりと購入して
帰ることもできました。しかもずうずうしく当たり年のものを指定。

帰りはバスがいつ来るかもわからなかったので、とりあえずバールでチケットを
購入して(イタリアはバールでバスチケットが売ってるんです!)
道ばたに座ってぼ〜〜っと眼前に広がるブドウ畑を眺めながらバスを待っていたら、
前の道をお散歩していた老夫婦がにっこり笑って「チャオ♪」と手を振って
くれました。「チャオ♪」ってなんて素敵な言葉なんでしょうね!

その当時は日本においてトスカーナワインがブームになる初期だったので、
他にも「サッシカイア」「ソライア」「ティニャネッロ」「ブルネッロ・ディ・
モンタルチーノ」など数々の素晴らしいイタリアワインを安くおいしく飲む事が
出来、とにかく口福な旅でした♪

今も私の手許にはサッシカイアをはじめとして数本のトスカーナワインが
眠っています。一時のワインブームは去りましたが、そのおかげで様々な国の
素晴らしいワインが日本に紹介されて色んな種類の安くておいしいワインが
かんたんに入手できるようになって嬉しい限りです。

川島なお美に感謝!?(笑)
by izola | 2004-10-24 01:28 | トラベル(海外) | Comments(4)